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維摩経読み始め

維摩経の背景

維摩経が成立した背景としては、説一切有部と大乗との対立関係があり、阿羅漢、独覚と菩薩の三乗、男性優位だとか女性は解脱できないとか、出家でなければだめだとか、優婆塞との対立関係にあったと思われる。
釈尊は仏陀の声を聞く者は皆、声聞と等しく扱っていたが、小乗仏教の説一切有部が先鋭、身分を差別化していき、
その流れで大乗仏教が生まれ、広く在家にも菩薩行を説く空観派と出家を説く一切有部との対立関係になったのだと思う。

時間の隔たり

また、維摩経の三つの漢訳、古訳:支謙、紀元後約200年 旧訳:鳩摩羅什、400年 新訳:玄奘、600年。
それぞれ200年間違うので、今から200年前だと幕末の感覚、言語感覚が違うだろう。
釈尊がおられた時(紀元前550年ごろ)、日本で言えば弥生時代。
菩薩の救済というのはその頃の日本にとってはどのような感覚なのだろうか。
どのように受け止めたのか。
日本では農耕、弥生式土器、高床式の時代。
釈尊はその時に教え、菩薩の救済を説かれていた。実に大きなギャップだと思った。
弥生時代の救済は、命をつなぐ、衣食住を考えるレベルではないだろうか。
只管、収穫を願い祈り、暦がわりの祀りを行っていたのではないか。
日本に維摩経を紹介したのは、聖徳太子と言われている。
鳩摩羅什訳の注釈書、『維摩経義疏』推古天皇二一年(六一三)のことだ。
釈尊から千年の開きがある。
聖徳太子は、十七条憲法を制定され、その中に論語の一節を参考にされたと思われるところ、
十七条憲法は、「以和為貴」、「和を以て貴しと為す」とある。
論語では、「礼之用和為貴」、「礼の用は和を貴しと為す」
この微妙な違いは、またどこかで。
聖徳太子、厩戸皇子、出自は、皇子で神道と、お名前はイエス様の誕生を思い起こさせる。
厩戸の前で生まれたからそう名付けられたと日本書紀にある。
神道、仏教、儒教、キリスト教を想起させる聖徳太子、もっと知りたくなった。
各世代の知識ある今の視点ではなく、説かれた、書かれた往時の視座に立たないと見えてこないのでないか。 

 

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