解剖学・生理学では、系統発生的に古い脳である脳幹網様体が意識の賦活系(覚醒を維持する脳内の機構)であるとされている。
その中で意識が清明な時の思考の発火点は間脳あたりだったかな?と曖昧な記憶のまま。
その意識の発生はいつの頃なのかと、ふと、思う。
宇宙開闢
137億年前、宇宙開闢時、11次元が折りたたまれた(M理論)ポテンシャルエネルギーが解放され、その1プランク時間後に空間(宇)と時間(宙)、宇宙が現れる。空間は、インフレーションと呼ばれる光速を超えて加速膨張し、時間は、宇宙の変化を刻みはじめる。
物質と反物質
大量の粒子と反粒子は対消滅し、残った粒子が宇宙の物質の素となる。四つの力はまだ、一つのまま。粒子は質量を得て、やがてクォーク、陽子、中性子になる。宇宙誕生から約38万年後、宇宙が晴れ上がるまで、光も直進できずに散乱してしまう。
超新星爆発するまでは、鉄までの質量の元素しかなかった。
もちろん、物質だけの宇宙に、言語の精神などという概念もあろうはずもなく、有情の意識などかけらもなかったと思う。(言語ではなく、宇宙意識とか、人間原理みたいな話は、また別枠で)
L-アミノ酸
地球ができたのは46億年前、始めての生命誕生はその10億年後といわれている。地球の生物は、アミノ酸でもL-アミノ酸が使われる。そのL-アミノ酸の起源も地球内説(非対称な鉱物表面への選択的な吸着説、選択的結晶化説、地球の磁場に由来する説)、地球外説(中性子星などからの円偏光紫外線や、超新星爆発時の大線量β線(左偏極電子線)による不斉分解説)諸説いろいろある。
有情の誕生
哺乳類が誕生したのは6600万年以降、人類が誕生したのは、ほんの20万年前。
36億年前のバクテリアレベルでは、自他の別などないであろう。個体の識別すら難しい。
両生類の能所は、どうなのか、子孫を残すこと、捕食をすること、されること。
そのことによって、運動器官、感覚器官は洗練され、脳機能も発達していった?
脳の発達による、自他の識別、他の区別はあったのだろうか?
哺乳類には、自他の別がありそうだ。子孫を残すこと、捕食をすること、されること。
それら動物のものは、本能としての生存競争はあるが、
自然発生的に起こり、自然に終息していくもの。
自然の営みだと思うが、人間は、それを執着をもって行うことがある。
このあたりの欲望、執着が、自他の別、能所の起源になるのだろうか?
2500年前
釈尊は己の執着を去れと説いた。