林間学校で熱をだしたことがあった。皆は遠足に行ったが、わたしは一人で宿泊施設に残って窓から雲を見ていた。長い時間だった。
わたしは、いつから観察する自分に気づきはじめたのだろうか。
はじめは、空をなんとなく見ていた。そのうち、雲が出てきた。雲は、いろいろと形を変えていった。絹雲、積雲、層雲、積乱雲。その变化する姿に魅了された。実にきれいだった。写真に撮ってのちに夏の課題研究とした。
その時がはじめての観察だったような気がする。観察するという意識をもって、時間を追って、変化を記録していく。その変化について考察していく。
いや、違うな、3,4歳のころ、都電の窓からビルヂィングを見た時か、
いや、違うな、3,4歳のころ、都電の窓からビルヂィングを見た時か、
もっと前に庭にいた蟻が隊列をつくって砂糖を運んでいる様子をじっと見ていた時か。
しかし、観察している自分に気づいていたわけではない。
わたしは、いつから観察する自分に気づきはじめたのだろうか。