佞者 ・佞人
口達者であるが心正しくない者、巧な言葉で媚び諂う者。
仁から遠い。仁に女と書いて佞となる。
仁から遠い。仁に女と書いて佞となる。
論語では、女と書いてほぼ汝 と読ませる。女 と読む字は、一字だったか、扱いづらいというところ。
唯女子與小人、爲難養也。近之則不孫、遠之則怨。(陽貨十七)
女と小人 は扱いづらい。近づけると思い上がるし、遠ざけると怨む。
巧言令色は、
言葉を飾り、顔色態度を飾ることは仁が少ない。
素朴で言葉数が少ないことは仁に近い。
是の故に夫の佞者を
子路が後輩の子羔を費という土地の村長としようとしたが、
孔子様から反対され、普段、屁理屈を言わない子路が理屈を言ったので、
だから私は口達者の者を悪むのだと言って、子路を戒めた。
顔回が国家を治める方法を質問した。孔子様は、心正しくない、媚びへつらう人、佞人は、国を危うくするとお答えになった。
徂徠は、「聖人が天下を治めるのは礼楽に尽きる。「鄭聲」は楽に、「佞人」は礼に害がある。」とした。味わい深い。