「東京の、赤坂への道に紀国坂という坂道がある――これは紀伊の国の坂という意である。何故それが紀伊の国の坂と呼ばれているのか、それは私の知らない事である。この坂の一方の側には昔からの深い極わめて広い濠ほりがあって、それに添って高い緑の堤が高く立ち、その上が庭地になっている、――道の他の側には皇居の長い宏大な塀が長くつづいている。街灯、人力車の時代以前にあっては、その辺は夜暗くなると非常に寂しかった。ためにおそく通る徒歩者は、日没後に、ひとりでこの紀国坂を登るよりは、むしろ幾哩も廻り道をしたものである。
これは皆、その辺をよく歩いた貉のためである。」 と前フリは、小泉八雲の「貉」
赤坂から四谷へ抜けていく道だな。左手に迎賓館、右手にニューオータニ。この辺すきだなぁ。学校出て、広尾で働きはじめた頃、仕事帰りにトレーダーヴィックスとか昔は行ったなぁ~(遠い目)
今朝、高速の進入路から料金所に向かうカーブがあり、やや見通しがきかない。その先に40cmぐらいの長さのコロンとした角材らしきものを発見した。角材なんて踏んだら嫌だなと思った。アウト側にあったからまず踏まないけど、イン側だったら踏んじゃうかも。
その物体、焦茶色の角材じゃなかった。丸くてごま塩ぽいのでたぶん狸の死骸。轢かれていた。こんなところにも狸はいるんだ。尤も、うちの裏の家にもハクビシンはいた。職場の近くで見かけた狸は、親子連れで子狸を3匹つれていて、道を横切るとき、母(たぶん)狸は、「えっ」という感じで私を見て、車が止まったのを確認してから子狸を連れて走りさった。
いつもは、工事のゲートが開いているのに今日は閉じていた。
工事の人が来たら、弔ってもらってね。
工事の人が来たら、弔ってもらってね。