近年、人工香料が原因で化学物質過敏症と診断される人が増加の一途を辿るなか、兵庫県宝塚市教育委員会は市立小中学校の全保護者を対象に、「香害」に関するアンケートを実施、結果を公表した。18%の3087人から回答が寄せられた中、8%が子どもが人工香料により体調不良を起こした経験があると述べた。
特に顕著だったのは、学校の給食白衣に関する意見である。共用の白衣は、給食当番が代わるたびに家庭で洗濯され、柔軟剤による強い香りが残ることが多い。子どもたちにとっては、これが嫌悪感や体調不良を引き起こす要因となっているのである。
一方で、「人の集まる場所での香料使用を控えてほしい」という声がある一方、「各家庭の嗜好を制限するのはどうか」という意見もある。
これらの結果を受け、市教委は具体的な対応策を打ち出した。一つは、給食当番で柔軟剤の香りが残る白衣の代わりに、自前のエプロンの使用を認めるというものである。また、屋内の学校行事においては、保護者に対して香料の控えめな使用を呼びかける。
香害問題に対する認識を深め、それぞれが配慮する姿勢を育むきっかけになることを期待する。(2023年6月22日 読売新聞)
前にきつい匂いをさせた人が来て、嗅覚が効かなくなると困るので、つけて来ないで下さいとお願いしたら、それっきり来なくなったことがあった。
体臭もそうだけど、エチケットって大事だね。