砂の重要さについてまるで考えていなかったことを教えて頂いた。
このままだと3匹のこぶたの紙の家すら作れなくなりそうだ。
20年くらい前、上海に友人らと出かけたことがあった。私は、同業種の人と話をした。当時、(多分今も)中国での開業は、現地と合弁企業でないと許可が下りない。話を聞いた人は吐き捨てるように、同じ言葉を話す台湾人が騙されるんですよ。日本人なんて…。
勢いある中国、はじめは順調に売上を伸ばしていく。業務で使う物品購入には許認可が必要で、必要なものが段々値が上がり、それではやっていけないので、直接取り引き(直輸入はできるが違法)をすると、合弁相手から刺されて(通報されて)業務停止、合弁相手に安価で会社を渡して撤退せざるをえなくなる。
その人、現地法人社長は、現地人は女性しか雇わない。女性の方がまじめで、男はお金を持ち逃げするからだそうだ。
その人、現地法人社長は、現地人は女性しか雇わない。女性の方がまじめで、男はお金を持ち逃げするからだそうだ。
街はたくさんビルが建っていたが、内装はされていなかった。スタバが入っているビルでさえそうだった。当時は、ハリボテの経済なんだと思っていたが…大間違い。日本は、経済力であっという間に抜き去られた。
香港の空港の埋め立て拡大も台湾近海の海砂を摺接し、フィリピン、インドネシアを経由して、マネーロンダリングならぬ、「砂」ロンダリングしていたそうだ。
中国は、20年前からそのままの勢いで大量の砂を使ってコンクリートを消費していった。南シナ海で埋め立てをして岩礁を島に軍港、飛行場まで作ってしまった。
日本人のバイヤーがマレーシアに砂の買付にいくと、現地に着くまでに中国人のブローカーが何人も割り込んできて、採砂場の責任者には会えない。やっと会えると、取引規模が小さい日本の私企業よりも中国の会社との取引を優先させたい。ベトナムでも同様だ。砂を押さえているのは、現地の人ではなく中国人だ。
世界最大規模の砂浚渫船を持つのも中国企業とのこと。南米の国の港湾を埋め立てて拡大し、中国への大豆輸出拠点を作ってしまう。南米だけでなく、アフリカにまで拠点がある。
世界最大規模の砂浚渫船を持つのも中国企業とのこと。南米の国の港湾を埋め立てて拡大し、中国への大豆輸出拠点を作ってしまう。南米だけでなく、アフリカにまで拠点がある。
全世界に広がる華僑、客家のネットワーク、力は凄まじい。
砂は、コンクリートにして使うだけではない。浄水場の濾過砂、二酸化ケイ素SiO2、ガラス、シリコンチップ等々、用途は様々、戦略物資足り得る。
日本も国家プロジェクトとして砂を獲得しないと、文明は崩壊していくと御伺いした。
このままだと3匹のこぶたの紙の家すら作れなくなりそうだ。