4PB(ペタバイト)1バイトの4000兆倍。50量子ビット(Qubit)の量子コンピュータをシミュレーションするために必要なメモリ(記憶装置)の容量だ。理化学研究所のスーパーコンピュータ「富岳」が搭載するメモリ容量に匹敵する。なんか凄そうだけど、ノイズやエラーを排除して実用化するには、100万量子ビット必要らしい。グーグルは2030年には十分な誤り耐性を持った量子デバイスが登場すると予言したそうだ。
現状、IBMは2023年12月に、1121個の物理量子ビットを搭載した超電導方式の量子コンピューター向けプロセッサー「Condor」を発表した。同様に、グーグルも2023年に100個の物理量子ビットを持つ超電導型量子コンピューターの開発に成功した。また、中性原子方式の量子コンピューターを開発する米国のQuEra Computing(キュエラ・コンピューティング)やフランスのPasqal(パスカル)も、数百から1000個の物理量子ビットを達成したと報告している。
100個の量子ビットがあれば、1030、300個あれば1090という桁数を表現できる。1090個は、全宇宙の原子の数よりも多い数字。つまり、たった300個の量子でも、全宇宙の原子の数よりも大きな数字を表現できることになり、これによって驚異的な並列処理が可能になる。
いったいどういう世界が展開していくのか、量子コンピュータが実用化された世界に生きて使いたい。いや、人類は使われてしまうのか?