手術支援ロボットの使用は、精密で低侵襲な内視鏡外科手術の増加とともに拡大しています。昨年5月、世界初の触覚を持つ手術支援ロボット「Saroaサージカルシステム」(サロア)が製造販売承認を取得し、注目されています。
サロアは東京工業大学と東京医科歯科大学が共同開発し、独自の空気駆動型技術により力覚フィードバックを実現。高さ156~185cm、重さ490kgで、他の手術支援ロボットより小型で移動や保管が容易です。また、価格は1億円未満で、様々なメーカーの機器と組み合わせられるオープンプラットフォームを採用し、導入コストも抑えられます。
サロアを用いた内視鏡外科手術は国内5施設で行われ、東京慈恵会医科大学柏病院では15例の手術が行われました。手術時間は従来のda Vinchより長いものの、失血量や合併症は同等でした。
しかし、力覚フィードバックの評価には課題があり、術者による感じ方には個人差があります。サロアの問題点として浮遊感や揺れやすさ、把持力の弱さが挙げられますが、これらの問題に対する改善が進んでいます。
今後、新モデルの開発が進んでおり、「押す力」「引く力」の力覚フィードバックを搭載したシステムや、小型ロボットアームが登場する予定です。
東京慈恵会医科大学柏病院泌尿器科准教授の三木淳氏は、サロアを用いた手術の標準的な手技が可能であると評価し、今後の症例蓄積と他の手術手技への応用を期待しています。(メディカルトリビューン)
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凄いねぇ、手術支援ロボット。触覚まで伝えてくれるのか、AI、VRと併せてどんどん進化しきそうだ。そのうちロボットが主になり、手で手術できる人が少なくなったりして…
設備がないところで医療を行うのが困難になりそうだ。