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日本人のお手本 二宮金治郎

寸暇を惜しむ

勤勉たれ、二宮尊徳は、まさに孔子様の教えを実践した、日本が誇る君子の一人。

最近では見かけなくなったが、小学校には二宮金治郎(のちの尊徳)の像があったものだ。二宮尊徳は、江戸末期の農政家で相模国の生まれ。十代で父母を失い、苦労して四町歩の地主になった。その手腕を買われて、小田原藩桜町領・相馬藩日光神領などの農村の復興を任された。天地の恵みに感謝し、先祖、衣食住、田畑山林、産業の恩徳に報いる報徳思想をもって封建農民を指導し、死後は二宮神社に祀られた。

両親を亡くし、伯父に引き取られた金治郎は、学んでいなければ何も成すことはできないと、昼間は働き、夜は灯下で本を読んだところ、叔父からこの家の油を使って役にも立たない学問などとんでもないと灯を使うことを禁じられる。

孝行者

素直な金治郎は、それはそうだと納得し、伯父に従う。孝行者なのだ。それでも本が読みたい金治郎は、畑に菜種を蒔き、それを育て菜種油を絞って、夜に本を読む為に使った。それでも叔父は、夜はお前を養っている私の時間だからそれを学問に使うことはままならぬと禁じる。金治郎はその辺のすぐに逆らう子供とは違い、これも伯父に従う。金治郎が本を読めるのは、山へ作業に行く道すがらだけだ。薪を背負って読んだ。その姿がおなじみの二宮金治郎像だ。ちなみに金治郎像が薪を背負いながら読んでいるのが、「大学」と言われている。朱子学では、「大学」、「論語」、「孟子」、「中庸」と読み進める。

率先躬行

一大決心をして伯父の家を出た金治郎は、二十歳で生家の再興に着手する。荒地を開墾し、家を修復し、人手に渡っていた田畑を買い戻した。四年で二宮家を再興した金治郎は、小田原藩家老の服部家の破産状態の財政立て直しを依頼され、五年間で財政を再建した。節約を旨として、率先躬行(そっせんきゅうこう)して実によく働いた。かまど番の女中から節約した薪を金を払って買い戻してあげ、借金を返済させた。
なんと、努力家で愛情深く智慧ある方、しかも素直で孝行者なのだろうか、私とは天と地ほど違う。

*率先躬行(そっせんきゅうこう)人の先に立って自ら行うこと。
 出典は、率先が「史記」、躬行が「論語」。

 

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