遠い昔、夜歩いていると、小中学校の時の友人がN360から、声をかけてきた。ちょっと乗らないかと。
乗って行った先は、交番脇から登っていく超急坂のヘアピンカーブ。凄い勢いで突っ込んで行った。曲がれるはずがない速度だった。そこをアクセルを放して曲がった!タックインというFF車のドライブテクニックだ。見事に巻き込まれるように曲がった。
この車のヒーター凄いんだぜと、いたずらぽい顔をしてパカッと手元の蓋を開けた。なんと空冷エンジンのエンジンルームにつながった。温かい空気と大きくなったエンジンの音ともにガソリンの匂いがした。エンジンルームの熱気で車内を温めるのか、それは凄い。
今度は、川を暗渠にしてできた道、通称「へび道」。ライトをつけての夜だからできたのだろう、スキール音鳴らしながら先が見えないブラインドカーブに次々と突っ込んいく。それも信じられない速度で。お尻を振りながら見事にくねくね道をクリアしていく。
いろんな人の車に乗ったことがあるが、あんな運転できるのは、雄ちゃんだけだったな。
わたしが若い頃、無茶な運転することがあったのは、どこまでいけるのか限界を知ることがあったからだろうな。もう今は、しないし出来ない。